2025年8月31日、SNSをざわつかせていたユニークなサービス「レンタル怖い人」が、公式X(旧Twitter)で突如「諸事情により当サービスは終了しました」とだけ告げる短い投稿で幕を閉じました。その斬新なネーミングとコンセプトで一気に注目を集めたサービスの中身と終了の裏側を、くわしく整理しました。
「レンタル怖い人」は、“威圧感のある見た目の人物”を時間単位でレンタルし、主に対人トラブルの場に同席してもらうことで見た目の力を使って安心感や“抑止効果”を得るというサービスです。
公式サイトでは「いじめ、近所トラブル、不倫・金銭トラブルなどに対応」「とにかくそばにいてほしいという要望にも応える」といった説明がありました 。
対応していたのは以下のような実例。
料金は非常にシンプルで明快でした。
同様サービス(弁護士や探偵など)に比べて低価格な点が強調されていました 。
「レンタル怖い人」という名前のインパクトが大きく、一度見れば忘れられない存在感が最大の武器。
さらにSNSでも「夫の不倫相手との話し合い」「賃貸の立会い」「近所トラブル」など、誰しもが一度は直面しそうなシーンに使えそうというユーモア性と切実さの同居が、一気に口コミで広がる鍵でした 。
公式発表では「諸事情により終了」とされ、詳細理由は明かされていませんが、業界専門家などからは以下のような可能性が指摘されています:
Xのコメ欄ではつぎのような反応が多くみられました。
肯定派もいれば、法や倫理観から「グレーすぎる」と距離をおく声もあり、賛否両論の状況でした。
このサービスを通して浮かび上がったのは、個人が法的手段や相談先に頼るほどではないが、精神的に切羽詰まった状況に第三者をつけたい――という現代人のニーズ。
ただし、今後同様のサービスが登場するためには、法的にクリアな運営体制、運営者情報の透明性、倫理面の配慮などが必須条件となるでしょう。
「レンタル怖い人」は、現代の孤独感・困難への切実なニーズとユーモアを見事につかんだアイデアで爆発的に広がりました。
しかし、法の網をかいくぐるだけの設計ではなく、社会的に受け入れられる仕組みが整わなかったことが、その“あっけない幕切れ”につながったと感じられます。
今後も「人を時間単位で借りる」ニーズ自体は消えず、より健全で安心な形で、そのようなサービスが実現することを切望します。