最近、「2025年7月5日に日本で大地震が起きる」という都市伝説のような噂がSNSで拡散されています。
でも、気象庁や地震の専門機関は根拠がないと明言しています。
この噂の発端は、漫画家・たつき諒さんの漫画『私が見た未来 完全版』に登場する「2025年7月の大災難を夢で見た」という記述です。
噂なのか?なぜ今話題になっているのかを、具体的に調べてみましたので、最後までごゆっくりご覧ください。
漫画に書かれていた内容は?本当に“7月5日”?

漫画には「2025年7月に大災難が来る夢を見た」とありますが、特定の日付「5日」や「4時18分」に関する記述はなく、そもそも梦の日時は「2021年7月5日」に見たものだとされています。
誰が拡散しているの?ホピ族や霊能力師の話とは?

漫画の情報に加えて、「ホピ族の予言」「有名霊能力者の見解」などが付け加えられ、信じる人も出てきています。
これにより、台湾・香港などでも話題となり、日本への観光も7月前後で減少したとの報道もあるほどです。
◆ 科学的にはどう見える?専門家の声

関西大学の林能成教授は、「多くの人が地震予知に期待してしまうが、こうした噂は“占い”と同じ」であり、科学的根拠はほぼないとしています。
そもそも日本の公的機関(地震本部・気象庁)も「地震予知は困難」であり、具体的な日付での予報は不可能だと繰り返し公表しています。
◆ 「熱移送説」ってなに?根拠ゼロの科学?
林教授はまた、「熱移送説」などの地震発生仮説が流布されやすい背景には、国への不信感や情報リテラシーの不足が関係すると指摘しています。
しかしこの仮説は、21年間の地震データで統計的に根拠がないと覆されています。
熱移送説とは、地球内部から地表に熱が移動し、それが火山や地震活動を引き起こすという理論です。特に、南太平洋や東アフリカを熱源とし、そこから日本を含む様々な地域に熱が伝わることで地震や噴火が発生すると考えられています。
◆ なぜ「7月5日」が強調されるの?人の心理とは?

・「絵(漫画)」の影響力が強く、読者はその中の具体的な内容を事実と混同しやすい。
・「数字=日時」は人に印象づけやすく、不安を煽る効果がある。
・SNSでは「誰かが言っていた」という話が何度も共有されるうちに、本当の情報より強く印象に残る傾向があります。
林教授も「まるで占いのように、“〇〇日に何々が起きる”と信じてしまう人がいる」と話しています。
◆ 正しく備えるためにできることは?

1. 公的機関の発表をチェック → 気象庁や地震本部の公式情報を確認。
2. 日ごろから防災対策をする → 非常グッズ、水、食料などの備え。
3. 情報の出どころ(ソース)を意識する → 漫画やSNSの投稿ではなく、専門家や公式発表を優先。
日本は世界有数の地震多発国であり、防災教育や技術が進んでいます。噂に振り回されるのではなく、いつ起きても対応できる備えと知識を持つことが重要です。
◆ まとめ:「7月5日地震」は噂であり、科学的根拠はない
– 漫画の夢の記述が発端で、「7月5日」が独り歩きしているだけ。
– 専門家も「信用できる根拠はない」と明言。
– 正しい備えと情報リテラシーこそが、本当の安心をもたらす防災対策です。
この記事が、「なぜ7月5日に地震が起きると言われているのか?」という疑問の解消と、読者の皆さんが冷静に情報を判断する一助になれば幸いです。
防災は日常の中でこそ活きます。どうぞご家族と一緒に[もしも]に備えてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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