最近ニュースやSNSで「街にある裸婦像は時代にそぐわないのでは?」という声が話題になっています。
小学生からは「見ていて恥ずかしい」という意見もあり、各地で撤去の動きが出てきました。
では、なぜ裸婦像が撤去されているのか?そもそも全国にどれくらいあるのか?費用は誰が負担しているのか?そして今後、全国的に撤去の流れが広がるのでしょうか。
この記事では、子どもにもわかるように「裸婦像撤去問題」をわかりやすく解説します。
目次
裸婦像とは?なぜ日本各地にあるのか

- 1960年代〜1980年代にかけて、街の景観や文化振興の一環として全国の公園・駅前・市役所前などに設置された。
- 「芸術としての美」を広める目的が大きかった。
- 当時は「豊かさ」や「文化都市」をアピールする象徴でもあった。
なぜ「時代にそぐわない」と言われるのか

- 子どもや保護者の視点:「裸を公共の場で見るのは恥ずかしい」「教育上どうなのか」
- 男女平等の観点:「女性の体ばかりを強調している」「性的なまなざしにつながる」という批判。
- 現代の価値観:SNSやメディアの発達で「人権・ジェンダー」への意識が高まり、昔は許容されたものが今は違和感を持たれるようになった。
海外ではどうなのか?

- 欧米では「裸婦像」は美術館や広場に普通に存在する。
- しかし近年はアメリカやヨーロッパでも「公共の場に置くべきか」という議論はある。
- 特に子どもや観光客が多いエリアでは「モダンアート」や「抽象作品」への置き換えも進んでいる。
日本全国に、どれくらいの裸婦像がある?
- 正確な統計はないが、全国で数千体は設置されているといわれている。
- 特にバブル期(1980年代後半)に設置が急増。
- 地方都市の駅前や市役所の前などに「当たり前」のようにある。
撤去はどう行われる?費用は誰が払うの?
- 撤去は市町村などの自治体が実施する。
- 費用は税金から出されるケースが多い。
- 1体あたりの撤去費用は数十万円〜数百万円かかる場合もある(重機や運搬費が必要なため)。
「まだ使える税金をなぜ撤去に使うのか?」という市民からの反発もある。
今後、全国的に撤去の流れは広がるのか?

- 「子どもや市民が不快に感じるかどうか」が一番の判断基準。
- 一方で「文化財として残すべき」という声も根強い。
- 今後は、
- 公園や学校周辺 → 撤去や移設の可能性大
- 美術館や観光地 → 維持される可能性大
- 完全に消えることはなくても「人目に触れにくい場所への移動」が進むと考えられる。
専門家の意見
- 美術史家:「裸婦像は芸術的価値がある。撤去するより、解説をつけて展示すべき」
- ジェンダー研究者:「女性の体だけが強調されるのは不公平。現代の多様性に合った芸術を設置するべき」
- 教育関係者:「子どもが安心できる環境を優先することが大切」
まとめ
- 裸婦像は「昔の文化の象徴」だったが、今の価値観では「不快に感じる人がいる」という現実がある。
- 撤去費用は税金であり、議論が分かれるのも当然。
- 海外でも同じ議論が進んでおり、「多様性の時代」に合わせた芸術のあり方が問われている。
- 今後は「残すべき作品は残す」「撤去する場合は説明を添える」といったバランスの取れた対応が求められる。
街にある像は「昔の人たちが未来のために作ったもの」。でも、今の時代には合わないと感じる人もいます。「なくすこと」や「残すこと」が大事なのではなく、どうやって子どもや市民が安心して街を楽しめるかが一番大切だと思います。
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