Windows10のサポート終了後、「ウイルスに感染しないか不安…」「セキュリティ対策はどうすれば?」と悩む人は多いはずです。
この記事では、パソコンが苦手な方にも理解しやすいよう、サポート終了後に実践すべき対策方法と、もしウイルスに入られたときの対処法を丁寧に解説します。

■ はじめに:サポート終了で何が危ないの?

2025年10月14日に、Microsoft は Windows10 の「セキュリティ更新」「機能更新」「技術サポート」を正式に終了します。
この日以降は、新たに発見された脆弱性(ウイルス・不正アクセスの穴)に対する修正が提供されません。
つまり、OSの“盾”が一つ失われるようなもので、攻撃を受けやすくなります。
ソフトやブラウザ、拡張機能にも古い仕様で脆弱な部分が残っていると、そこを狙われます。
とはいえ、適切な対策をとれば安全をある程度確保できます。以下が具体的方法です。
■ サポート終了後にやるべき基本のセキュリティ対策
まずは「される前に、防ぐ手だて」を整えましょう。
以下は初心者の方でもできる対策です。
① 強力なウイルス対策ソフトを導入する
- ウイルス対策ソフトは、リアルタイムスキャン機能があるものを選びます(ファイルが開かれるたび自動でチェック)
- 定義ファイル(ウイルスのデータベース)を頻繁に更新できるものを。更新停止すると効果が薄れます
- 無料のものでも十分使えるものがありますが、有料版の方がサポート・機能が充実
② OS やソフト、ドライバーの最新化(可能な範囲で)
サポート終了後は OS 本体更新は止まりますが、他のソフト(ブラウザ、Adobe 関連、Office、PDF閲覧ソフトなど)は定期的に更新できるものは更新しておきましょう。また、各種ドライバー(グラフィック、ネットワーク等)も最新版を入れておくことで脆弱性リスクを下げられます。
③ 安全なブラウジング習慣を身につける
- 見知らぬリンク・ファイルを不用意にクリックしない
- メール添付ファイルは発信者を必ず確認する(不審なメールは開かない)
- 怪しいサイトには行かない。HTTPS(鍵マークあり)かを確認する
- ブラウザの拡張機能・プラグインは最小限にする
④ 強いパスワードと二段階認証 (2FA) の活用
OSログイン・メール・クラウドサービスには、他で使っていない複雑なパスワードを使いましょう。可能なら2段階認証(スマホアプリやSMSコード)を有効にすることで、万が一パスワードが流出しても侵入を防ぎやすくなります。
⑤ 定期バックアップをこまめに取る
万が一ウイルスに感染して重要ファイルが破損しても、バックアップがあれば復旧の道があります。外付けHDD、SSD、クラウドストレージなどを使い、**自動バックアップ設定**をしておくと安心です。
⑥ 不要なアプリ・サービスを無効化・削除
使っていないアプリや常駐サービスは脆弱性の温床になることがあります。定期的にアプリ一覧をチェックして、不必要なものはアンインストールまたは停止しておきましょう。
■ ウイルスに感染したかもしれない時の症状チェック
次のような症状が出たら「ウイルス感染の可能性あり」と考えて注意してください。
- パソコンが急に遅くなった、応答が重い
- 見覚えのないポップアップ広告が頻繁に出る
- 勝手にブラウザが開く、知らないサイトに飛ばされる
- ファイル名が突然「.exe」や「.scr」「.exe_」などになっている
- ウイルス対策ソフトが無効化されている、更新できない
- ネットワーク通信量が異常に増えている
もしこういった症状が出たら、次のステップで対応します。
■ ウイルス感染時の具体的な対処法(初心者向け)
以下は段階的な手順です。
落ち着いて一つ一つ進めてください。
ステップ1:ネットワークから切断する
まずインターネット接続をすぐ切りましょう(Wi-Fiをオフ、LANケーブルを外すなど)。ウイルスが外部と通信して情報を送る可能性を抑えるためです。
ステップ2:セーフモードで起動する
ウイルスやマルウェアは通常モードで動くことが多いため、Windowsを「セーフモード」で起動し、最小限の環境でウイルス対策ソフトを動かすことが有効です。
方法:再起動 → 起動中に F8キー(またはShift+再起動) → 「セーフモード(ネットワークなし)」を選択。
ステップ3:ウイルス対策ソフトでスキャンと駆除を行う
導入済みのウイルス対策ソフトで「完全スキャン」または「フルスキャン」を実行します。検出された脅威は「削除」「隔離」を選択。最新定義ファイルに更新できれば、先に定義更新を行ってからスキャンを。
ステップ4:サブスキャンツールを使う
ウイルス対策ソフトだけで除去できない場合、Malwarebytes や AdwCleaner、HitmanPro などの補助ツールを使うと有効です(無料版でも使える)。
ステップ5:システム復元または初期化を検討する
ウイルスの被害が深刻な場合、**システム復元ポイント**に戻す、または Windows を初期化(工場出荷時状態に戻す)する方法もあります。ただし、初期化はデータが消える可能性があるので、必ずバックアップを取ってから実行。
ステップ6:パスワードをすべて変更する
感染が疑われた後は、オンラインサービス(メール・SNS・ネットバンクなど)のパスワードを別の端末で変更します。2段階認証が使えるなら、それも有効にしましょう。
ステップ7:セキュリティ体制をリセットする
駆除後は次のような対策を再度チェック:ウイルスソフト・OS・ソフトの更新、常駐アプリ整理、バックアップ体制、強いパスワード導入など。 —
■ よくある質問(Q&A)
Q:セーフモードがうまく起動できません。どうしたらいい?
A:起動中に F8 キーが利かない場合、Windows の「設定 → 回復 → 高度な起動 → 今すぐ再起動 → トラブルシューティング → 詳細オプション → スタートアップ設定 → セーフモードに変更」から起動できます。
Q:ウイルス対策ソフト使っているのに感染するのはなぜ?
A:ソフトが古かったり、定義更新が止まっていたり、未知ウイルスをカバーできていなかったりすることがあります。また、怪しいファイルを開いた・不正サイトアクセスしたことが原因の場合も。
Q:駆除後も症状が続くのですが?
A:マルウェアの一部は残存している可能性あり。別のスキャナーを使った再スキャンや、専門知識を持つ人に相談(PC修理店など)をお勧めします。
Q:有料ウイルス対策ソフトを買う価値は?
A:無料版よりサポートや機能(ランサムウェア対策、ファイアウォール強化、メールスキャンなど)が充実しており、安心度は高まります。 —
■ まとめ:安全は“備え”で作るもの
サポート終了後、Windows10は確かに安全性のリスクにさらされますが、適切な対策をとれば被害を防ぐことは可能です。
重要なポイントをおさらいします。
・強力なウイルス対策ソフト+定義更新 – 安全な操作習慣(リンク・添付ファイル等)
・強いパスワード + 2段階認証 – 定期バックアップ体制 –
ウイルス感染時は落ち着いて手順通りに駆除 「面倒だな…」と思う操作も、いざというときに備えるための“保険”です。
まずはウイルスソフトの導入、バックアップ体制の見直しから始めて、段階的にセキュリティを強化していきましょう。
コメント