「備蓄米(びちくまい)」という言葉をニュースなどで聞いたことがあるかもしれません。
備蓄米とは、災害や不作などでお米が足りなくなったときに使うため、国があらかじめ用意している“もしものとき用のお米”のことです。
日本では「食料安全保障」の一環として、農林水産省が中心になってお米を保存してきました。これは、食べものが足りなくなったときに困らないようにするためです。
今回は備蓄米について不安に思っている方に向けて、詳しくわかりやすくまとめてみました。
最後までごゆっくりご覧ください。
◆ 備蓄米はどこでどんなふうに保管されているの?

備蓄米は大きな倉庫で低温・低湿の環境で保管されています。
保管場所は全国にあり、一定の量を分散して保管しておくことで、どこかで災害が起きてもすぐに届けられるようになっています。
保管されているお米は、古くなりすぎないように「回転備蓄」といって、数年ごとに入れ替えが行われます。
◆ 備蓄米の保管期間と入れ替え

備蓄米の保管期間は通常5年程度。
5年を過ぎたお米は「古くなったから捨てる」のではなく、学校給食、福祉施設、加工用、または海外支援や飼料(動物のエサ)として使われます。
今回話題となっているのは、この「入れ替えられた備蓄米」が動物のエサに使われていたという点です。
「まだ食べられるのにもったいない!」という声もありますが、品質や流通の関係で人間用に再利用できないこともあります。
◆ 備蓄米と普通のお米のちがいは?【図解で比較】
項目 | 通常のお米 | 備蓄米 |
---|---|---|
使いみち | 毎日の食事 | 災害・食糧不足の時用 |
保管場所 | 家庭やスーパー | 政府の倉庫(全国に分散) |
保管期間 | 1年以内が多い | 約5年間 |
価格 | 時期により変動(平均5kgで2,000円前後)※近年価格高騰により4000円前後となっています。 | 市場に出回らない(国の管理) |
種類 | コシヒカリ、ひとめぼれ など | 主に政府指定の品種(うるち米中心) |
賞味期限 | 1年以内推奨 | 回転備蓄で5年程度 |
◆ どうして備蓄米が動物のエサになっているの?
備蓄米が動物のエサになるのは、「まだ食べられるけれど、人間が食べるには品質が落ちてしまった」場合があるからです。
また、流通コストや加工の手間を考えると、人間用に販売するよりも飼料にした方が合理的と判断されることもあります。
一部の備蓄米は海外支援や学校給食にも使われていますが、すべてが無駄にされているわけではありません。
◆ 備蓄米を家庭で食べることはできる?

一部の自治体では、「古くなった備蓄米」を防災訓練やイベントなどで配布することもあります。
また、企業や自治体が「長期保存食」として販売しているものは、備蓄米と同じような製法で作られたアルファ化米や真空パック米です。
家庭でも備蓄米の考え方を取り入れることは大切です。
災害時に備えて、お米やレトルト食品、水などを普段から少し多めに持っておく「ローリングストック法」が推奨されています。
◆ まとめ:備蓄米は「未来のための大切なお米」
備蓄米はただの「余ったお米」ではなく、災害や食糧不足のときに人々の命を守るための「安心の備え」です。
食べられなくなったものがエサになっていることに驚くかもしれませんが、それもまた無駄にしないための工夫のひとつです。
私たち一人ひとりが、お米のありがたさや「食べものを無駄にしない心」を大切にすることで、未来の食を守る力になります。
この記事が「備蓄米ってなに?」という疑問に少しでも役立てば嬉しいです。
お子さんと一緒に、日ごろ食べているごはんの背景を話してみるのもおすすめですよ。
我が家も今回備蓄米を購入したい!と思っていましたが、購入できませんでした。しかし備蓄米を知ることは災害、いざという時には大切な事だと改めて感じました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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